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15年ぶり自殺者3万人切る 「貸金業法改正も奏功」

報道によると、 国内の年間の自殺者は昨年、二万七千七百六十六人と十五年ぶりに三万人を下回った。

官民を挙げたここ数年の自殺予防対策の効果が表れてきたとみられる。多重債務問題に取り組んできた弁護士らは「多重債務対策が進んだことも減少の一因」と、上限金利の引き下げなどを盛り込んだ改正貸金業法の成果を強調する。 (稲田雅文)

 「自殺者の数字にも法改正の効果が表れつつある」。日弁連が先日、改正貸金業法の成果と課題を検証しようと東京都内で開いた集会。日弁連多重債務問題検討ワーキンググループ委員の辻泰弘弁護士が、過去の自己破産件数の推移などを示しながら、こう分析した。

 警察庁の統計では、自殺者数は景気低迷などを背景に一九九八年に初めて三万人を超えた。過去最悪の三万四千四百二十七人に上った二〇〇三年には、自己破産件数も二十四万二千三百五十七件と過去最悪を記録した=グラフ。〇〇年代初頭は、消費者金融業者がCMなどで融資競争を繰り広げ、複数の貸金業者から借金を重ねる多重債務者が増加。違法な超高金利で貸し出すヤミ金業者に走った多重債務者が、脅迫まがいの取り立てで自殺に追い込まれるケースが社会問題化していた。

 ヤミ金業者の規制や取り締まりの強化とともに、多重債務問題の根本対策として打ち出されたのが、〇六年の貸金業法の改正。完全施行された一〇年六月には、上限金利の引き下げとともに、返済能力を超えた借金ができないよう、年収の三分の一までに借り入れを制限(総量規制)することにした。政府は〇六年に多重債務者対策本部を設置し、翌年には多重債務問題改善プログラムを策定。相談窓口の強化などの対策を進めた。

 〇三年ごろからは利息制限法の上限(15~20%)を超える「グレーゾーン金利」で消費者金融業者から借りた人が、法律家の力を借りて払いすぎた利息の返還を求めるなどして、返済にめどを付ける「債務整理」が普及。自己破産件数も減少に向かった。

 一連の対策が功を奏し、消費者金融などから五社以上の借り入れがある多重債務者は、〇七年三月に百七十一万人いたのが、一三年一月には三十一万人に減少。多重債務を原因とする自殺は、統計を取り始めた〇七年は千九百七十三人だったのが、年々減少して一一年には九百九十八人と半減した。「今回の改正は多重債務問題に著しい成果があったことは明らか」と辻弁護士。

 懸念もある。昨年、国会議員の間で、総量規制の影響でヤミ金被害が広がっているほか、零細企業の短期融資の需要もあるとして、金利規制や総量規制の見直しの議論が起こったためだ。しかし、金融庁によると、同庁や都道府県などに寄せられたヤミ金についての相談件数は、〇七年度の一万四千九百四十二件から一一年度の七千六件へと半減。企業への短期融資も、〇八年のリーマン・ショック後に緊急対策が実施されており、短期の高金利の資金を提供できるようにするのではなく、総合的な経営支援策を求める声が上がる。

 日弁連多重債務問題検討ワーキンググループ座長の新里宏二弁護士は「自殺や自己破産が減少傾向にあるのは、社会が少し健全になったということ。効果が表れ始めた対策を後退させてはならない」と語る。

<自殺対策> 政府は2006年に自殺対策基本法を制定。07年6月には、同法に基づく自殺対策の指針である「自殺総合対策大綱」が閣議決定され、数値目標を設け官民が連携して自殺予防などに取り組み始めた。12年には新しい大綱が閣議決定され、16年までに自殺死亡率を05年比で20%以上減少させることを目標にしている。

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