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カネ貸しの本分

報道によると、 2000年代後半に担当していた消費者金融業界で、ある金融業者の社長から聞いた言葉です。

お金を貸す際、信販会社は何も考えずに融資の与信枠を与えてしまう。銀行は不動産を担保に取るが、それに安心してまるで借り手のことを見ていない。いずれも、本物のカネ貸し、もとい金融ではないというのが、この社長の主張でした。

 一方、消費者金融は対面与信を何よりも重んじる。相手の爪を見て黒ければ、土木の仕事を真面目にやっていることが分かる。約束の時間に遅れない人は、返済も滞らない。人を見て融資する細かいノウハウが山ほどあったと言います。

 しかし、取材した当時、消費者金融においても対面与信の精神は形骸化しつつありました。業界大手のアコムが1993年に開発した自動契約機「むじんくん」によって、気軽に融資できる装置が登場。競合他社も次々と自動契約機を投入し、業界は対面よりも効率重視の経営にシフトしていきます。96年には業界大手のアコムとプロミスが東京証券取引所1部に上場。90年代から2000年代にかけて我が世の春を謳歌します。

 その後、対面与信の精神を忘れた消費者金融は凋落の道をたどります。熾烈な事業拡大競争によって、借り手の返済能力を度外視した過剰な貸し付けが横行。強引な回収は社会問題化します。そのツケは、2006年の改正貸金業法施行による規制強化と、急増した過払い金の返還請求として返ってきました。2006年以降、消費者金融は次々と破綻、生き残った大手もメガバンク傘下に入りました。

 業界が事実上消滅した今、改めて冒頭の社長の言葉が耳に残ります。カネ貸しの本分とは、顧客と向き合い、その人となりを知り、信用力を見極めることである――。手間と時間はかかりますが、この大事な作業をすっ飛ばし、効率だけを追い求めれば、どこかでツケが回ってくる。消費者金融だけでなく、日本のバブル崩壊、リーマンショックを振り返っても、その本質は変わりません。

 何を当たり前のことを、との指摘はもっともです。程度の差こそあれど、サービス業の範疇に入る企業は、顧客目線なしにビジネスは成立しません。しかし、こと金融業となると、この原則を守り続けることがそう容易いことではない。その実情が、11月26日号の特集「新しい金融」をご覧いただくと理解できるかも知れません。記事では、再起を期すみずほフィナンシャルグループの葛藤が描かれています。

 つまるところ、原点回帰なのでしょう。10年ごとに変遷する銀行界の今と、新しい金融の姿を追いました。

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