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焦点 被災ローン減免、利用低調 制度運用1年、成立57件

報道によると、東日本大震災の被災者が利用できる「被災ローン減免制度」が22日、運用開始から1年を迎えた。

信用情報機関に登録されずにローンを組むことができ、500万円程度の現金や預金を手元に残せるなどの利点が効果を発揮し、利用者の生活や事業の再建を支えている。しかし、制度の周知が進まず、手続きの遅れなどの課題があり、債務整理の成立は57件にとどまる。仙台弁護士会などは「集団移転に加わる被災者にも有効だ」と利用を訴えている。(水野良将)

◎仙台弁護士会「集団移転に有効」

 気仙沼市の元タンクローリー運転手の男性(61)は津波で自宅が流され、約2100万円の住宅ローンが残った。減免制度を利用し6月、債権者の金融機関との間で債務整理が成立した。
 約2100万円のうち約500万円は地震保険金を充て金融機関に一括返済し、残り約1600万円は免除になった。手元に地震保険金の残金や支給された義援金など計700万円が残った。
 男性は「二重ローンに陥らずに済んだ。今後は集団移転に参加し、残った700万円や新たに組む住宅ローンで新居を建てたい」と展望を描く。男性は2010年秋に退職したばかり。仮設住宅で暮らしながら仕事を探したが、すぐに見つからず、「このままでは生活できない」と昨年9月、地元の東忠宏弁護士に救済を求めた。
 東弁護士は11月に代理人として債務整理を申し出て、金融機関からのローン請求が一時停止。ことし2月に男性の財産や返済方法を記した弁済計画案を提出し、6月に金融機関が同意した。
 東弁護士は宮城県南三陸町の被災者ら約20件の債務整理に携わる。「金融機関などが実務を習熟すれば、成立までの期間を短くでき、被災者がより利用しやすくなる」と期待する。
 国は当初、1万件の利用を見込んだが、債務者側と債権者側の調停役を担う運営委員会(東京)によると、申し出は17日現在、316件、このうち債務整理の成立は57件と低調だ。
 仙台弁護士会は制度の浸透を目指し、仙台市の集団移転説明会などで概要をPR。県内の他の自治体にも利用促進を訴え、金融機関に対して顧客に制度を周知するよう働き掛ける方針だ。
 利用が少ない背景には、手続き自体の遅れを指摘する声もある。被災者側が運営委に申し出書を提出後、債権者に届くまで1カ月以上かかり、ローン請求の停止が遅れる弊害も出ており、仙台弁護士会は迅速な運用を求めている。
 弁済計画での債務弁済期間が原則「5年以内」となっていることも課題の一つ。債権者が5年超の弁済計画を検討する意思があっても認められなかった事例があったとして、改善を求める声が出ている。

[被災ローン減免制度]東日本大震災の被災者が新たな債務を抱える「二重ローン問題」の解決が狙い。ローンの返済が難しい個人や個人事業主が、震災前にローン返済が滞っていないことなど一定の要件を満たすと利用できる。弁護士ら専門家の援助を無料で受けられる。一定の支払いや財産提供を内容とする弁済計画案を作成し、金融機関が同意した場合、残りのローンは免除される。

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