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【激震・貸金業法】完全施行までのハードル(2)厳格審査が生む“借金難民”

フジ産経ビジネスアイによると
川崎市のフリーライターの男性(57)が消費者金融を利用するようになったのは、子供の高校入学費用の調達がきっかけだった。
元記事

==以下引用==
「銀行は所得証明や印鑑証明などの手続きが面倒だが、非常に簡単に借りられた」。そんな手軽さから、その後は取材費や子供の教育費にと頻繁に利用するようになる。融資枠も業者に薦められるまま増やした。

 しかし一昨年1月、出版社からの経費や原稿料の振り込みを数日後に控え、当座の生活費を現金自動預払機(ATM)で引き出そうとしたら使えなくなっていた。消費者金融会社に問い合わせると、「会社としての判断で貸せません」の一点張りだった。

 貸金業法の完全施行を前に、消費者金融は融資の審査を厳格化している。だが、この男性はそれまで返済に遅れたことはなく、年収も2000万円以上あった。男性が理由として思いつくのは、サラリーマンではなく、安定収入がないフリーということくらい。「個人事業主にはボーナスもなく、必要なとき借りられないのが一番困る。法律を盾に態度を急に変えるとは」。男性の憤りは今でも消えない。

 ≪優良顧客に限定≫

 貸金業法は、消費者金融など貸金業者の経営を大きく変える契機となった。来年6月に完全施行されれば、上限金利は現在の年率29.2%から15~20%に引き下げられ、顧客の総借入残高が年収の3分の1を超える貸し付けを禁止する「総量規制」も導入される。そのときに備え、審査を厳格化して融資を優良顧客に絞ることを迫られているのだ。

 今年5月の消費者金融大手の成約率は、プロミス41.5%▽アコム39.1%▽武富士27.4%▽アイフル17.2%。3年ほど前の成約率は各社とも6割前後だったが、今ではプロミスに借り入れを申し込んだ人の6割、アイフルでは8割の人が「借りられない」計算だ。

 さらに、総量規制には「現在の利用者の44%が該当する」(日本貸金業協会)。専業主婦は事実上、夫の承諾がなければ借りられなくなる。

 貸し倒れを少しでも減らそうと、借り手の年収や総借入残高を把握するために、信用情報機関を活用するコストも重荷だ。信販大手のオリエントコーポレーションは「年間50億円近い負担になる」と打ち明ける。

 消費者金融に詳しく「『貸せない』金融」(角川SSC新書)の著書がある金融コンサルタントの小林幹男氏は「リスクに見合った貸し出しができず、限られた人しか借りられない状況が生じている」と指摘する。

 ≪「過払い金」も圧迫≫

 過去に借り手が払いすぎた利息を返還する「過払い利息返還請求」も経営の圧迫材料だ。

 種皮者金融大手4社が2009年3月期に返還した過払い金の総額(元本相殺分を含む)は6728億円。同期の決算では、今後の返還に備え数千億円規模の引当金を積んだ武富士やプロミスが、最終赤字に陥った。

 東京・大手町のプロミス本社では、全従業員の1割に上る300人弱が「過払い利息返還」に従事する。個人や司法書士とのやり取りから裁判準備まで業務は多岐に渡る。「人員削減などリストラで数億円のコストを削減しても、あっという間に出ていく」と幹部は嘆く。

 消費者金融が業績を急拡大したのは10年ほど前。次いでイメージアップを狙って、各社は広告宣伝の強化に乗り出した。子犬を使った広告が人気を集め、プロ野球の球団を買収しようとした業者さえあった。テレビCMや高速道路沿いのビルの屋上に広告があふれ、今後の成長を見込んでメガバンクグループも競って資本・業務提携を進めた。

 ≪「大手でももたず≫

 だが、その裏では必要以上の融資を顧客に押しつけたり、ほかの業者から借りさせてでも取り立てたりする過剰な業務が一部の業者で行われていた。今では消費者金融の広告は鳴りを潜め、代わりに電車内などには過払い利息返還請求を薦める司法書士や弁護士の宣伝が目立つようになった。業者の淘汰(とうた)も進んでいる。

 日本貸金業協会の調査では、消費者金融に融資を断られた人の6%がヤミ金融など違法業者に接触している。小林氏は「消費者金融には一定の役割があるが、このままでは大手でも2年ともたない」と指摘する。消費者金融が壊滅状態になれば“借金難民”はさらに増える。「借りられないことでトラブルが起き、生活が行き詰まれば犯罪を助長しかねない」。小林氏はそう警告している。

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