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「かすめられたカネ」を消費者金融から取り戻そう!=業者と直接交渉は厳禁、まずは専門家と相談(下)

PJ NEWSによると
過払い金問題への対応については、消費者金融業者の監督省庁である金融庁の苦悩も浮かび上がる。
元記事

==以下引用==
「見なし弁済は当事者間の民事上の権利調整という側面があり個別の判断を要する事項だ。グレーゾーン金利の貸し付けについて、任意の弁済であったか個別に把握しているわけではない。全体としてどのくらいの件数であったか、その比率も含めて把握し切れていないのが実情だ」と金融庁担当者は語る。過払い金返還請求は、あくまでも民事上の争いという認識なので、行政が介入する余地が少ないということだ。

 金融庁の調査によると、08年3月末で消費者金融業者(消費者向け無担保貸金業者)の消費者向け貸し付けの平均約定金利は、大手で22.02%、大手以外で22.84%、全体で22.09%と、利息制限法の上限金利20%を上回る。これらはあくまでも平均値なので、中には利息制限法内での貸出金利も含まれる。

 貸付残高500億円以上の83ある大手貸金業者についての貸出金利を細かく見てみよう。「グレーゾーン金利」での貸し付けがいかに多いかが分かる。まず、貸付件数から見てみると、2007年度中の貸付金利が20%超29.2%以下の「グレーゾーン金利」貸付件数は計2314万9188件で、これは全体の貸付件数の39.3%にも達する。貸付残高で見てみると「グレーゾーン金利」での貸し付けが多さがより鮮明に浮かび上がる。貸付金利20%以上29.2%以下の貸付残高は7兆33億円、割合に直すと、貸付残高全体の過半数を占める50.4%となる。

 おおざっぱに言えば、消費者金融業者は貸し付けの約半分をグレーゾーン金利で貸し付けており、それらは過払い金返還請求の対象になるということだ。この契約が任意性と書面性を要件とする「見なし金利」の支払いに該当するかという契約実態を、金融庁が個別に把握するのは並大抵の努力では済まないのは理解できる。

 ただし、金融庁が過払い金の問題について手をこまねいているわけではない。金融庁も多重債務者問題とからめて重要視している。テレビCMの内容や頻度について規制をかけたり、消費者金融業者の業界団体に自主規制を促してきたりした。

 その一方で、行政自体の働きかけもある。内閣に設置された多重債務者対策本部では相談窓口を全国市町村の9割にあたる約500カ所設け、セーフティネット貸し付けを行うなどの対策を施してきた。金融庁にも相談窓口として、利用者サービス相談室が設けられている。これら相談窓口には02年から年間約6万3000件以上の苦情や相談が寄せられている。これらの中では、債務整理や取り立て行為、帳簿の開示や金利についての苦情が多いそうだ。

 「過払い返還についてさまざまな批判があることは承知している。消費者金融の業界団体日本貸金業協会にその実態を踏まえて改善を検討してもらっている。また、契約締結時の書面の中で、利息制限法の上限金利を超える金利については支払う義務を負わないと記載させるよう、改正貸金業法の施行規則で改めている」(金融庁担当者)と貸金業者側への規制強化に向けた取り組みを用意している。

 実際、Aさんは自治体の相談窓口を訪れたことで、過払い金返還請求訴訟に踏み切った。「実はギャンブルなどの遊びカネほしさで消費者金融に手を出してしまいました。職場の人にギャンブルでカネを借りているのを知られたくないし、本当にカネが返ってくるのかも心配でした。親身になって相談に乗っていただき、心配事も解決したので、裁判することにしました」とAさんは語る。

 Aさんは過払い金の返還が済み、いまは消費者金融業者との関係を一切断ち切った。そして、職場の同僚にもこの問題を知られることはなかったそうだ。ただ、この裁判で一つだけ不満が残るという。「過払い金に利子を付けて返してくれるなら、『グレーゾーン金利』を付けて欲しかった。そうすれば消費者金融業者も少しは痛みが分かるでしょう。こっちに貸すときは約30%、返すときは5%。これじゃ腑(ふ)に落ちませんよ」とこぼす。返還利息は法定金利の5%と定められているのだが、Aさんは懲罰的な加算金利を付けて欲しいという。

 都内在住の30代主婦Bさんの場合、Aさんとはこの問題の解決方法が少し異なる。Bさんの夫は勤める中小企業が倒産して失業してしまった。そんな折り、その場しのぎのつもりで、消費者金融に手を染めた。これは夫にも内証だった。だが、夫の再就職は難しく、借金が雪だるま式に積もっていった。借金の増え具合に疑問を抱いたのもその頃(ころ)だった。ネットで解決法を探っていると過払い金問題のサイトに行き着いた。

 「消費者金融に借金していることを誰にも知られたくないという気持ちが一番でした。けれども、自分自身は法律の知識もなく、金利の複雑な計算もできない。夫に迷惑もかけられず一人で悩んでいました。そこでネットの相談窓口を見つけ、相談を持ち込みました」とBさん打ち明けた。

 「相談といっても、弁護士費用がどれくらいかかるのか分からなかった。ただ、自分が業者と直接やり合う自信はまったくありませんでした。夫にもこの問題を話し、すべて弁護士にまかせることにしました。結果的に、過払い金が返還され、成果報酬としてその一部を弁護士費用として支払うことで、うまく収まりました」と続けた。

 借り手が弁護士を介さず自身で業者と交渉する場合、業者のペースで話が進み、利息を下げるなどという働きかけをし、本来返還されるべきカネが返ってこない場合が多い。さらには、過払い金返還請求ができないような和解に持ち込まれてしまうケースもある。

 松尾弁護士は「いったん和解をしてしまうと、これを覆して正当な過払い金を取り戻すのは難しいので、安易に和解しないほうがいい」と忠告する。そもそも、不当な金利での貸し付けを、平然としてきたのが消費者金融業者だ。過払い金返還に関することは、業者と直接交渉するのではなく、専門家にまず相談するのが賢明だ。

 社会的な関心が高い過払い金返還請求について、金融庁は業者の返還実績や業者の対応内容などについて注視している。金融庁担当者は「利息の過払いなど含め、多重債務問題は一人で悩むのでなく、まず相談窓口に来て相談してください」と呼びかけている。


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