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振興銀、SFCGに続き、ロプロへも触手

日経ビジネスオンラインによると、
商工ローン大手、ロプロ(旧日栄)の経営が混迷を深めている。(元記事

==以下引用==
当初の予定から1週間近くずれ込んだ5月20日に発表した2009年3月期決算では、297億円もの最終赤字を計上、ここ数年目減りを続けてきた自己資本はわずか15億円となり、債務超過手前の状況となった。さらに同日付で会計監査人も辞任。有価証券報告書の提出期限は6月末で、それまでに監査報告書を得られなければ「決算不能」となりかねない窮地だ。

 ロプロの2009年3月期決算を見ると、会社が急速に“抜け殻”となりつつあることが分かる。上限金利の引き下げという逆風の中、「債権ポートフォリオの再構築」と称して、与信基準を厳しくした結果、新規の貸し出しはほぼストップ。そのため、貸出金残高は558億円へと408億円も減少した。わずか1年でほぼ半減した格好だ。それにつれて営業収益は前年度の146億円から46億円へとほとんど3分の1となった。

最終赤字の金額は、営業収益の6倍

 希望退職者の募集(176人)や拠点の統廃合(12店から3店に削減)、本社機能の大阪市内への移転などで固定費の圧縮を図っているが、全くの焼け石に水。貸倒引当金繰入額は177億円、過払い金返還訴訟など係争関係損失引当金繰入額も90億円と高止まりしている。その結果が営業収益の6倍を超える巨額の最終赤字というわけだ。

 当然、資金繰りも綱渡りの状況が続く。有利子負債は550億円からわずか51億円に急減したが、これは金融機関の猛烈な融資回収に見舞われているのが実情。一部では財務制限条項にも抵触しており、銀行団とは取引継続の維持を巡って、ぎりぎりの協議が続いているもようだ。昨年3月末に155億円あった現預金は今年3月末でたったの24億円。運転資金はほぼ底を突きかけており、会社を回していくためには既存債権の回収を進めるしかない八方塞がりの状態だ。

 地元関西でロプロの経営危機説が一気に強まったのは3月のこと。過払い金返還訴訟の和解金が支払えず、一部の顧客から保有不動産に対して差し押さえが行われたのである。例えば、京都市内の旧本社ビルの登記簿を見ると、3月6日に大阪府寝屋川市の印刷業者が京都地裁の強制競売開始決定に伴い差押登記を実行。4日後にそれが取り下げられると、今度は同月19日に東京都杉並区の飲食業者から同様の理由で差押登記を打たれている(4月2日に取り下げ)。

 20日発表の決算短信では継続企業の前提に関する注記(ゴーイングコンサーン)が記載されたが、その中でも「差押問題」に触れた箇所がある。「利息返還債務にかかる支払条件の変更要請」を行っていることに伴い、「今後も差押命令申立を受ける可能性」を認めており、それが「継続企業の前提に関する重要な不確実性」であるとされているのだ。

こうした状況に加え、会計監査人が期中に降りてしまった点も大きい。京都監査法人との間で「見解の相違」が生じ、ロプロ側の申し入れにより合意解除に至ったとされるが、このタイミングでの監査人交代は明らかに会社側にとってマイナス。これから一時会計監査人を見つけ、法定期限内に適正意見を得なければならない。その成否が会社の行方を左右することは間違いなく、存続を巡って大きなヤマ場を迎えたとも言える。
ロプロ創業一族は商工ローンに見切り?

 この間、ロプロでは創業一族が経営の一線から退くという権力構造の変化もあった。創業者の松田一男氏の子息で、2000年から社長を務めてきた龍一氏は2月13日付で突如その座を降り、3月末には取締役まで辞任してしまった。後事を託された前田正宏氏は国際税務に明るい税理士・会計士で、2002年から監査役だった人物。前田氏はほかにノーリツ鋼機の社外取締役なども務めているが、経営者としての手腕は未知数だ。

 創業者の松田一男氏は現在、京都市内にある個人会社「松田観光」で代表取締役を務めている。同社は地元を中心に賃貸マンション約20棟を経営、業績は堅調と伝えられる。旧日栄は数年前まで空前の利益を稼ぎ出した一方、「腎臓売れ、目玉売れ」などといった強引な取り立てが社会問題となり、松田氏は国会に参考人として招致され、批判の矢面に立った。それがいまや、上限金利引き下げにより、そのビジネスモデルが崩壊。財を成した松田一族は商工ローン業界に見切りをつけ、ロプロへの執着を捨てたのかもしれない。

 創業一族にも見放されつつあるロプロはどうなるのか。カギを握るのは日本振興銀行(振興銀)の動向だ。実は前述の過払い金債務の差押問題で資金繰りに詰まっていたロプロに救いの手を差し伸べたのは、振興銀だった。同行はロプロ子会社を債務者に3月6日付で、極度額18億円の根抵当権を設定している。この資金を元手にロプロが一息ついたことはほぼ間違いない。振興銀は昨年1月から今年3月の間に3回にわたってロプロから債権譲渡を受けてもいる。

 振興銀は2月に倒産したSFCG(旧商工ファンド)の最終局面で大量にローン債権を買い取っていた。同行は高金利定期で預金をかき集めており、その潤沢な資金を商工ローン業者からの債権買い取りに投下、中小零細企業の取引先を急拡大している。しかし、SFCGからの債権買い取りでは複数の信託銀行との間で「二重譲渡」があったものと見られ、問題がくすぶっているのも確か。

 今度はいかなる勝算があって瀕死のロプロに多額の融資を実行したのか。決算発表の場でロプロ側はスポンサー探しについて「金融機関2社以上と交渉する」と話しているが、その中に同行が含まれるかは不明。しかし、周囲は当然のようにその可能性を囁き始めている。

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