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〔焦点〕新生銀<8303.T>とあおぞら銀<8304.T>が統合交渉、流動性不安と過小資本懸念解決の見方

ロイター通信によると、
新生銀行(8303.T: 株価, ニュース, レポート)とあおぞら銀行(8304.T: 株価, ニュース, レポート)の統合交渉入りで、両行がそれぞれ抱える流動性不安と過小資本懸念が一気に解決される可能性が出てきた。
元記事

==以下引用==
両行に対して注入した公的資金の返済見通しが立たなかった金融庁にとっても、目先の危機の温床を「先送り」させることができる。市場では「金融庁がお膳立てした救済統合」との見方もあるが、新銀行が誕生してもガバナンスや新たなビジネスモデルの構築など、本質的な企業価値向上の課題は残る。


 <流動性不安のあおぞら銀と過小資本懸念の新生銀>


 「今回の統合が実現すれば、両行が抱える問題を解決する一挙両得になる」――。金融庁のある幹部はこう安堵(あんど)する。サブプライム危機後、欧米と比べて相対的に健全とされる日本の金融システム。決して表立っては認めないが、金融庁にとって「のど元に刺さった骨」があおぞら銀・新生銀問題だったと関係者は指摘する。


 旧長期信用銀行の流れをくむあおぞら銀と新生銀は、ともに国内の顧客基盤がぜい弱で、結果的に海外投融資のエクスポジャーを拡大。サブプライム危機後の市場混乱で損失が膨らみ、あおぞら銀は2009年3月期の当期損益が1960億円の赤字に急拡大し、新生銀も同480億円の赤字に落ち込む見通しだ。

 その上、あおぞら銀は預金による調達努力を怠ってきたため、市場の混乱で主力の調達手段となる金融債の発行が止まると、流動性の問題が懸念されるようになった。金融債の発行見送りは昨年10月からすにで7回。「調達手段を得るために、どこかの傘下に逃げ込むのが喫緊の課題」(銀行アナリスト)と、金融界で見られるようになっていた。


 一方の新生銀も、09年3月期の赤字幅は相対的に少ないものの、08年12月末時点で保有する海外の証券化商品残高は1000億円を超える。同行は09年3月末のTier1(中核的自己資本)比率は7%を維持できるとするが、外資系証券の銀行アナリストは「証券化商品は一定以上の格付けがあるが、ここから先どれくらい損失が発生するか不透明。不動産ノンリコースローンやグループの消費者金融事業の過払い金リスクも残り、決して資本が潤沢なわけではない」と分析する。


 <課題残る公的資金返済の道>


 金融庁も「ある意味追い込まれている状態だったと言っていいのではないか」(金融関係者)との声が漏れる。両行に対する公的資金の回収めどがまったく立っていないためだ。新生銀に対しては、過去に注入した公的資金優先株をすべて転換した結果、現在は普通株の22.7%を保有。あおぞら銀に対しては優先株1800億円(簿価)を持っている。現在の株価水準では、合わせると大幅な含み損となる計算だ。大手行のある首脳は「両行の経営がこのまま傾き、まさか公的資金を再注入する事態に至れば、過去の行政責任さえも問われかねない」と話す。「両行の経営統合で企業価値が向上し、それが株価の上昇に結び付き、公的資金返済につながれば、金融庁にとっては理に適う」(同首脳)というわけだ。


 しかし、両行の筆頭株主はともに米系投資ファンド。新生銀はJCフラワーズ、あおぞら銀はサーベラスが経営権を握る。「投資ファンドが必ずしも企業価値を向上させなかったという問題意識を金融庁は持っている」(証券会社幹部)との指摘もある。経営統合だけでは、その構造は変わらない。新たなガバナンスをどのように構築し、日本市場で生き残れるビジネスモデルや顧客基盤を確立できるかどうかは不透明なままだ。


 両行は統合交渉について「決まった事実はない」などとするコメントを発表している。

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